メインは、深大寺の近くにある青渭神社。ここを中心に調布市からスタートして三鷹駅へと至るルートで神社探し、改元の際に御朱印を頂きにいってから久しぶりの参拝になる調布不動尊常性寺、そして國領神社からスタートに決めて、Google Mapと相談しながら電車内でシミュレートしてみます。ちょっと長いコースになりそうですが、陽気の良さを味方に完歩を目指しましょう。
【調布不動尊常性寺】
布田駅のすぐ近くにある調布不動尊。以前の参拝は夕方も押し迫った時間だったので、今日は少しだけゆっくりと拝見して回りました。
不動堂は修繕中で覆いをかぶっていましたが、お彼岸中ということで人出も多くて、賑やかな境内は、コロナの影響で出そびれた人には良いストレス発散の場になっているようです。
不動堂の先にある本殿は、少し落ち着いた雰囲気ですが、どうやら前回の参拝ではスルーしていたのでしょうか、それとも時間や日差しの関係か、初対面な雰囲気です。
ご本尊が薬師如来なのがわかりやすい「心身安楽」の提灯になんとなく安心感が
そんな不動堂・本堂の脇には、どこかで出会った記憶のある顔をした布袋尊が…。
そう、この常性院さんは、調布七福神(公式)の一つなのです。
さて、もう一つのお堂「一願地蔵堂」へと足を向けます。お堂からは読経が聞こえ、法要の邪魔をしないように気をつけつつお参り。「一願は護国寺の一言地蔵みたいなのかな?」と考えて、叶えたい事を一つだけ、強くお願いしてきました。
【國領神社】
さて、調布不動尊から北に向かい、國領神社へと向かいます。甲州街道(国道20号)に面した神社なので、車窓から見たことがある人は多いのでは無いでしょうか?
私なんか、その典型的なタイプで、子供の頃から存在は知っていたのに、社号すら知らずにいたんです。でも、一度、参拝すると、ちょっと独特な雰囲気を知ることになるんではないでしょうか?
それは「千年乃藤」の存在です。特に季節外れに行くと、広くはない境内が高くない覆いを被った雰囲気に気づくはずです。その覆いを目で追うと、神木にしては低い、それでいて古木の雰囲気満載の木が目に入るのです。が、これが「千年乃藤」です。以前は、欅の大木に絡みついていたそうですが、昭和47年(1972)、落雷で欅が駄目になってからは、電柱を支柱にした藤棚に枝葉を広げています。
多くの神社が桜の見どころになっていますが、こちらは藤。ちょっと目先を変えた花見、見物にも良いのです。
神社自体も、国道沿いとは言え、ちょっとした静謐を感じられる聖域になっています。
【八雲台稲荷神社】
さて、北へと歩みを進めます。次は八雲台稲荷神社。予定は小さく、それほど特徴のないお稲荷さんを想定していたのですが。ちょっと遠目に、特徴が凄いお社が見えてきました。
明らかに道にはみ出したような社地。なのですが、様相は邸内社のような。道路を拡幅した際に、ここだけを避けたような感じです。
言われは判りませんが、鳥居も祠も清潔でピカピカです。ちょっと異様な立地とは違い、
ちょっと良い感じのお稲荷様でした。そして辞去して更に北へ。途中、野川を見ると、春の小川の雰囲気満点。こちらも良い感じです。
【虎狛神社】
虎狛神社は、ところどころで見る社号ですが、実際には、どこにも参拝したことがなく、こちらが初の参拝になりました。
琥珀…虎と狛犬、あるいは狼という意味なのですかね?ちょっと迫力のある社号です。
実際、狛犬さんは良い感じの吽形・阿形で、特に吽形は、もふもふになった苔を着ていて全体に柔らかな雰囲気が漂っていました。
【深大寺元町 稲荷神社】
虎狛神社から見て北東に鎮座する稲荷神社、こちらは野川のほとりにあって幹線道路から離れているせいか、社地に広さを感じる立地です。
境内に入るとすぐに桜の木があり、はしりの花が出迎えてくれました。
質素ながらも、きちんとした境内が周囲から大切にされていることを知らせてくれます。
【池ノ上神社】
地図を見ると、公園か緑地かと思える緑の中にある神社。歩いてみると、三鷹通りから階段で緑地に入り、そこから高速道路に沿うように置かれた石畳を歩いた先にある神社です。特になんの言われ書きもなく、ただただそこにあるような神社です。
しかし、中には稲荷の境内社もあり、そこそこ人が訪れているような雰囲気があります。
稲荷社の反対側には、別の祠もあって、もしかしたら近隣の小社を纏めているのかな?とも思える規模感があります。
でも、なんで、この小高いところが「池ノ上神社」なんでしょうね?
【青渭神社】
以前、深大寺に参拝した際、あと一歩と時間が足りずに参拝を諦めた青渭神社、なんども車窓から見ていた神木の大きさから、境内も相当に広いと思い込んでいたのですが、実際は想像よりもこじんまりとしていて、素朴な空気感のある神社でした。
このつぶらな瞳に心奪われる。そんな子狛犬です。
この日、御朱印に対応されている神社は、國領神社とこちら、そして月2日だけですが三鷹八幡大神社の三社で、青渭神社の場合は書き置きで対応をしていただけます。そして、その時に頂いた由緒書から、池ノ上神社まで結びつく理由が明らかに!(笑)。これは、サイトの方に書きましょうか。
この日、巨大な御神木も気持ちよさそうに支柱に寄りかかっています。
神社の北東にある深大寺植物園や公園も、すっかり春の日差し。良い季節だなぁ。
【深大寺東町 諏訪神社】
三鷹通りを更に北に上ると、諏訪神社へと繋がります。社号は「諏訪神社」のみですが、拝殿に貼り出された民話などを見ると「野ヶ谷 諏訪神社」としてお呼びした方が良さそうです。
一の鳥居の脇には、道祖神を思わせる石碑が5つも置かれています。周囲の人たちが頼っていた様子が伺えます。そして、2つ目の鳥居は、杉並区にも多く見られる両部式、三の鳥居は白木造りと、何気ない造りなのに、結構、こった意匠を感じるのです。
御神木は榧の木、樹齢は軽く100年を超えているのではないかと思う大木です。大榧で有名な世田谷の善養密寺の住職に教わった「1,000年で枝が地につく」というほどではありませんが。
社叢に覆われる様子ではありませんが、この立派な榧の木の他にもスダジイやイチョウなどの大木があちこちにあり、木の生命力が神社のパワーに転化しているんじゃないかと思うほどです。
狛犬に目を移すと、吽形が微笑んでいるのに気づきます。そして、阿形はと言えば、葉を見せて笑っています。
阿形の笑顔、指が自由に動かせれば「👍」とか似合いそうなくらい表情が豊か。白い歯を覗かせている狛犬って良い感じです。
【富士嶽浅間神社】
諏訪神社から西、武蔵境通り沿いにある富士嶽浅間神社へと向かいました。
アプローチは、社殿の背後から近づく形になりましたが、なんとなくお寺にも見える雰囲気で扁額を見るまで、何となく「あれ?間違ってる?」と半信半疑での参拝です。
緑文字の扁額を見て「ホッ」としつつ、お参り。欄間の彫り物に目を移すと、こちらを見下ろす丁寧に彫り込まれた神獣たちの目が金色に光っていて、ちょっと驚き。細部の意匠に神社の建立や維持をされている人たちの思いが伝わってきます。
それほど広くはない無い境内でしたので、お参りを済ませて辞去しようとしたら、拝殿の脇に祠が…。特になんの言われ書きもなく、その由来を知ることはできませんでしたが、こちらにも手を合わせて参りました。
【野崎八幡神社】
富士嶽浅間神社を出て武蔵境通りを北に歩くと、野崎八幡神社が見つかります。
富士嶽浅間神社を出て武蔵境通りを北に歩くと、野崎八幡神社が見つかります。
神社には珍しく薬師如来が祀られた薬師殿が社殿右側に、神輿庫と対象の位置で置かれています。毎年十月八日には薬師だんごが撒かれる珍しい風習があるそうで、機会を見つけて見てみたい!ものです。
【三鷹八幡大神社】
三鷹駅に向かう途中、足を東に向けると三鷹八幡大神社があります。社号に偽りなしで、近隣では一番大きな神社でしょう。まずは、大きな一の鳥居で一揖。
拝殿に向かう途中には、両部式の二の鳥居を見ながら神門をくぐります。これも中々に立派です。
これで御朱印がいただければ良いのですが、受領できるのは、月に二回、1日と15日だけだそうです。二度目の参拝も、この日取りとは関係のないもので、未だ御朱印帳には記録できていません…。
拝殿も大きなものです。威厳を感じつつ、二拝二拍手一拝。きっちりと久々のお参りで御礼を申し上げて辞去。
参道には、大きな御神木。スダジイの大木が。そして、脇には、咲き始めの桜の木。
この神社の清浄さって、この木々が生み出してるのかもなぁ。と思いつつ、この日最後の神社へと向かいます。
【三鷹稲荷神社】
三鷹駅の南口を出ると目に入る「赤鳥居通り」の看板。何度も目にしていて「三鷹八幡大神社には赤鳥居は無いしなぁ」と思いつつ、スルーしていたのですが、この日、ついに、その真相が!という事で、三鷹稲荷神社へ足を向けます。
しかし、Google Mapに目的地近くだと言われても、それらしい社叢どころかのぼり旗すら目に入りません。「あ、またGoogleにしてやられたか…orz」と思いつつ、視線を左右にしながら、諦め気味に三鷹駅へと進みます。すると。
へっ。ビルの中に埋まったような赤鳥居が!「これが通りのシンボルか?」とか思いながらも、実は、すごく綺麗にされている鳥居にちょっと感動です。
小さな神社です。でも、この様子からして、大切にされているんでしょうね。これが大事なのよ。とか思いながら二拝二拍手一拝。きっちりとお参りしてまいりました。
これで約25,000歩。久々の長歩きで、ちょっとバテつつも、良い神社の連続で充実の一日を過ごせました。
疫病退散。コロナウイルス